マンション売却コラム
査定額と売却額の違い|売り出し価格はどう決める?
公開・更新:2026年10月18日/監修:宅地建物取引士 シュース健人(大阪府 第118737号)
マンションの売却では「査定額」「売り出し価格」「売却額(成約価格)」という3つの価格が出てきます。似た言葉ですが意味はそれぞれ違い、混同すると価格設定を誤る原因になります。この記事では3つの違いと、売り出し価格の決め方を順を追って解説します。
査定額・売り出し価格・売却額の違い
| 価格 | 意味 | 誰が決めるか |
|---|---|---|
| 査定額 | 不動産会社が「おおむね3か月程度で売れると見込む価格」として示す目安 | 不動産会社 |
| 売り出し価格 | 実際に広告に載せて販売する価格 | 売主(不動産会社と相談のうえ) |
| 売却額(成約価格) | 買主との交渉を経て、売買契約で決まった価格 | 売主と買主の合意 |
査定額は売れることを保証する金額ではありません。売り出し価格は売主が自由に決められますが、相場から離れすぎると反響が得られません。最終的な売却額は、売り出し価格をもとにした買主との交渉で決まります。
宅地建物取引業法では、不動産会社が売り出し価格について意見を述べる場合、その根拠を明らかにしなければならないとされています。査定額の説明を受けるときは、どの事例をもとにどう計算したのかを確認しましょう。
マンションは売り出し価格の何割で売れる?
中古マンションの取引では、買主から価格交渉が入ることが多く、売却額は売り出し価格より少し下がるのが一般的です。ただし、その下がり幅は物件の人気、売り出し価格の設定、市場の状況、売却を急いでいるかどうかによって大きく変わります。
- 相場に沿った価格で売り出した人気物件:ほぼ売り出し価格に近い金額で成約することもあります
- 相場より高めに売り出した物件:反響に応じて値下げや交渉が入り、下がり幅が大きくなりやすくなります
- 売却期限が決まっている場合:時期を優先して価格を譲ることがあります
「売値の何割」という一律の数字にこだわるよりも、同じマンションや近隣の成約価格と、現在の売り出し状況を比べることが大切です。国土交通省の不動産情報ライブラリなどで、実際の取引価格を確認できます。
売り出し価格の決め方
1. 成約事例と売り出し中の競合を確認する
まず、同じマンションや条件の近いマンションが、最近いくらで成約したのかを確認します。あわせて、いま同じエリアで売りに出ている物件の価格を見ます。買主はこれらと比べて検討するためです。
2. 個別の条件で調整する
階数、向き、眺望、室内の状態、リフォームの有無、駐車場の空き状況などを加味して、事例との差を調整します。
3. 交渉の余地を考える
価格交渉が入ることを見込んで、査定額の幅の上の方で売り出すのが一般的な考え方です。最初から下限で売り出すと、交渉が入った時点でさらに下がり、手取りが減ってしまいます。
4. 売却の希望時期とローン残債を確認する
いつまでに売りたいか、住宅ローンの残債を売却代金で返せるかによって、価格を攻めるか、早期成約を優先するかが変わります。
値下げはいつ、どのくらい?
売り出してから一定期間、問い合わせや内覧がほとんどない場合は、価格が市場から見て高い可能性があります。専任媒介や専属専任媒介では、不動産会社から定期的に販売状況の報告があるので、反響の数や内覧者の反応を見ながら判断します。
- 問い合わせが少ない:ポータルサイトで比べられた段階で外れている可能性があり、価格の見直しを検討します
- 内覧はあるが決まらない:価格だけでなく、室内の見せ方や条件面の改善も考えます
- 値下げ幅:小刻みな値下げは目立ちにくいため、検索条件の価格帯をまたぐかどうかも意識します
買取の場合の価格の考え方
不動産会社などが直接買い取る「買取」では、買い取った会社がリフォームして再販売することを前提に価格が決まります。そのため、仲介で売り出す場合の価格より低くなるのが一般的です。その代わり、早く確実に売れる、内覧の対応が少ない、現状のまま引き渡せるといった利点があります。
仲介と買取は、どちらが良いかではなく、価格と時間のどちらを優先するかで選ぶものです。両方の価格を比べてから決めると納得しやすくなります。
売り出し価格でよくある失敗
高すぎる価格で売り出してしまう
最も高い査定額や、購入時の価格、ローン残高を基準に売り出し価格を決めると、相場とかけ離れることがあります。売り出し直後は新着物件として最も注目される時期ですが、その時期を高すぎる価格で過ごしてしまうと、反響を得る機会を逃してしまいます。
値下げのタイミングが遅れる
反響が少ないまま何か月も同じ価格で掲載を続けると、「長く売れ残っている物件」という印象を持たれやすくなります。結果的に、早めに見直した場合より大きな値下げが必要になることもあります。
最初から安く売り出しすぎる
早く売りたい気持ちから相場より大幅に低い価格で売り出すと、本来得られたはずの金額を逃すおそれがあります。急ぐ事情がある場合は、仲介で価格を下げるのか、買取で期間を優先するのかを比べてから判断しましょう。
手取り額を計算していない
売却額から、仲介手数料(売買価格が400万円を超える場合の上限は、売買価格×3%+6万円+消費税)、印紙代、抵当権抹消費用、引っ越し費用、利益が出た場合の税金を差し引いたものが手取りです。住み替え先の資金計画は、売却額ではなく手取り額で考えることが大切です。
大阪のマンションの売り出し価格を考えるとき
大阪市内では、同じ区内でも駅や路線によって買主層や相場が異なります。売り出し価格を決めるときは、区全体の平均ではなく、最寄り駅や同じマンションの事例を重視することが大切です。また、大阪には同じ時期に建てられた似た規模のマンションが近くに複数あることも多く、競合物件の売り出し価格を確認しておくと、価格設定の失敗を避けやすくなります。
GEEZの価格の考え方
株式会社GEEZは、大阪・関西のマンション売却を、売主様だけの立場でお手伝いしています。仲介では、査定の幅の上の方から売り出しを始め、反響を見ながら高い成約を目指します。
早期の売却を希望される場合は、複数の買取業者から入札を集めて比較します。買取価格の目安は売り出し価格の6〜8割程度で、お部屋の状態によって変わります。最短1〜2週間での売却が可能です(GEEZが交渉を行うため仲介手数料がかかります)。売らずに貸す選択肢もあわせてご相談いただけます。
査定はメールのみで無料、営業電話はかけません。査定額の根拠もあわせてお伝えします。
よくある質問
査定額で必ず売れますか?
いいえ。査定額は売れると見込まれる価格の目安で、保証ではありません。最終的な売却額は買主との交渉で決まります。
売り出し価格は査定額より高くしてもいいですか?
売り出し価格は売主が決められます。ただ相場から離れすぎると反響が得られず、結果的に値下げを重ねることになりやすいため、成約事例と競合物件を見て決めるのがおすすめです。
マンションは売り出し価格からどのくらい値引きされますか?
物件の人気や価格設定、市場の状況によって異なるため一律ではありません。相場に沿った価格の人気物件は、売り出し価格に近い金額で成約することもあります。
買取価格はどのくらいになりますか?
買取は再販売を前提に価格が決まるため、仲介より低くなるのが一般的です。GEEZでは複数の買取業者から入札を集めており、目安は売り出し価格の6〜8割程度です。
参考にした資料
税金・法律の扱いは個別の事情で変わります。最終的な判断は税務署・税理士・弁護士などの専門家にご確認ください。
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