マンション売却コラム

マンション売却の費用と手数料|仲介手数料・印紙代・諸費用

公開・更新:2026年10月18日/監修:宅地建物取引士 シュース健人(大阪府 第118737号)

マンションを売るときは、売却価格がそのまま手元に残るわけではありません。仲介手数料や印紙代、ローン完済に伴う費用、場合によっては税金もかかります。この記事では、マンション売却にかかる費用を項目ごとに整理し、手取りがいくら残るかを見積もる手順を解説します。

マンション売却にかかる費用の全体像

マンション売却でかかる費用は、大きく分けると次の4つです。物件や売り方によって発生しないものもありますが、まずは全体像を押さえておくと、資金計画が立てやすくなります。

費用の種類主な内容支払う時期
仲介手数料不動産会社に支払う成功報酬契約時と引渡し時に分けるのが一般的
印紙代売買契約書に貼る収入印紙売買契約時
ローン完済・登記の費用繰上返済手数料、抵当権抹消の登録免許税、司法書士報酬引渡し(決済)時
税金譲渡所得が出た場合の所得税・住民税売却した翌年の確定申告以降
その他引越し費用、ハウスクリーニング、残置物の処分など引渡しまで

このほか、管理費・修繕積立金や固定資産税は引渡し日を境に買主と日割りで清算するのが通常です。清算金は費用というより精算ですが、手取りの計算では考慮しておきます。

仲介手数料の上限と計算方法

マンション売却の費用のうち、最も大きくなりやすいのが仲介手数料です。仲介手数料は宅地建物取引業法にもとづき、国土交通省の告示で上限額が決められています。上限を超えて受け取ることはできません。

売買価格(税抜)の部分上限の料率(税抜)
200万円以下の部分5%
200万円超400万円以下の部分4%
400万円超の部分3%

売買価格が400万円を超える場合は、速算式の「売買価格×3%+6万円」に消費税を加えた額が上限になります。たとえば3,000万円のマンションなら、3,000万円×3%+6万円=96万円、消費税10%を加えて105万6,000円が上限です。

なお、売買価格が800万円以下の物件については、媒介契約の際に依頼者と合意したうえで、上限30万円(税別)まで受け取れる特例が設けられています。価格の低いマンションを売る場合は、契約前に手数料の額を確認しておきましょう。

手数料相場は「上限額」が基準になりやすい

仲介手数料の相場を気にする方は多いのですが、実務では上限額で設定されるケースが一般的です。手数料が安いかどうかだけで会社を選ぶより、どれだけ高く・確実に売ってくれるかを含めて比べるほうが、最終的な手取りは増えやすくなります。

印紙代(印紙税)は契約金額で決まる

売買契約書には印紙税がかかり、収入印紙を貼って納めます。不動産の売買契約書には軽減税率が適用されており、2027年3月31日までに作成される契約書が対象です(期限は税制改正で延長されることがあります)。

契約金額軽減後の税額
100万円超500万円以下1,000円
500万円超1,000万円以下5,000円
1,000万円超5,000万円以下1万円
5,000万円超1億円以下3万円
1億円超5億円以下6万円

売主と買主がそれぞれ1通ずつ契約書を保管する場合、自分が保管する分の印紙代を負担するのが一般的です。売主は契約書の写しを保管し、原本1通を買主が持つ形にすれば、売主側の印紙代がかからない場合もあります。

住宅ローンの完済と抵当権抹消の費用

住宅ローンが残っているマンションを売る場合、引渡しの際にローンを完済し、抵当権を抹消する必要があります。このときにかかる主な費用は次のとおりです。

  • 繰上返済(一括返済)の手数料:金融機関や手続き方法によって異なり、無料のこともあります
  • 抵当権抹消の登録免許税:不動産1個につき1,000円。マンションは建物と敷地権(土地)で通常2個以上になります
  • 司法書士への報酬:登記手続きを依頼する費用
  • 住所変更登記の費用:登記上の住所と現住所が違う場合に必要です

一方で、ローンの保証料を一括で前払いしている場合は、完済によって保証料の一部が戻ってくることがあります。金融機関に確認しておくと、手取りの見積もりが正確になります。

固定資産税・管理費の清算と、関西の慣習

固定資産税・都市計画税は、その年の1月1日時点の所有者に1年分が課税されます。そのため売買では、引渡し日を境に日割りで計算し、買主が負担する分を売主に支払う形で清算するのが通例です。

このときの起算日は、関東では1月1日、関西では4月1日とする慣習が多いとされています。大阪でマンションを売る場合も4月1日起算になることがよくありますが、法律で決まっているわけではないため、売買契約書でどちらを採用するかを確認しておきましょう。

管理費・修繕積立金も同様に、引渡し日を境に日割りまたは月割りで清算します。滞納がある場合は、決済時に精算しなければなりません。

手取りはいくら残る?計算の手順

手取り額は、おおむね次の式で見積もれます。

手取り額=売却価格−仲介手数料−印紙代−ローン残高−完済・登記の費用−その他の費用−(税金)

たとえば3,000万円で売却し、ローン残高が1,800万円の場合、仲介手数料約106万円、印紙代1万円、登記関係と引越し等で数十万円とすると、税金を除いた手取りはおよそ1,000万円強です。ここに、利益が出た場合は譲渡所得税がかかる可能性があります。

税金は、売却価格から取得費と譲渡費用を差し引いた譲渡所得に対してかかります。仲介手数料や印紙代は譲渡費用として差し引けるため、領収書を保管しておきましょう。自宅の売却であれば3,000万円の特別控除が使える場合も多く、税額がゼロになるケースも少なくありません。個別の税額については、税務署または税理士にご確認ください。

費用を抑えて手取りを増やすポイント

  • 売り出し前に、ローン残高と完済手続きの流れを金融機関に確認する
  • リフォームは原則として慌てて行わず、清掃や片付けを優先する
  • 不用品は早めに処分し、引渡し直前の処分費用を抑える
  • 購入時の契約書や領収書を探し、取得費を証明できるようにする
  • 手数料の額だけでなく、売却価格の見込みと販売の進め方で会社を比べる

特に取得費の資料が見つからないと、売却価格の5%しか取得費として認められず、税金が大きく増えることがあります。費用の節約以上に、書類をそろえることが手取りに効く場面は多いものです。

GEEZにご相談いただく場合

株式会社GEEZは、大阪・関西のマンション売却をお手伝いしています。仲介では売主様だけの立場で、査定の幅の上の方から売り出して高値を目指します。早く現金化したい場合は、複数の買取会社から価格を集める買取のご提案も可能です(価格は状態により売り出し相場の6〜8割程度が目安、最短1〜2週間。交渉を当社が行うため仲介手数料がかかります)。

無料のオンライン査定はメールのみでのご連絡で、営業電話はいたしません。手取り額の目安も含めてお伝えしますので、お気軽にご利用ください。

よくある質問

仲介手数料は値引きできますか?

法律で定められているのは上限額のみなので、交渉自体は可能です。ただし手数料を下げることで販売活動が手薄になっては本末転倒です。売却価格の見込みとあわせて判断することをおすすめします。

仲介手数料はいつ支払いますか?

売買契約時に半額、引渡し時に残りの半額を支払う形が一般的です。会社によっては引渡し時に一括のこともあるため、媒介契約の際に確認してください。

売却にかかった費用は税金の計算で差し引けますか?

仲介手数料、売主が負担した印紙代など、売るために直接かかった費用は譲渡費用として差し引けます。ローンの繰上返済手数料や抵当権抹消費用は、一般に譲渡費用に含まれないとされています。判断に迷う場合は税務署または税理士にご確認ください。

関西では固定資産税の起算日が4月1日と聞きましたが本当ですか?

関西では4月1日を起算日とする慣習が多いとされています。法律の定めではないため、実際には売買契約書の条項で決まります。

参考にした資料

税金・法律の扱いは個別の事情で変わります。最終的な判断は税務署・税理士・弁護士などの専門家にご確認ください。

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