マンション売却コラム
築30年・40年・50年の古いマンションは売れる?
公開・更新:2026年10月18日/監修:宅地建物取引士 シュース健人(大阪府 第118737号)
「うちのマンションは古いから売れないのでは」と心配される方は少なくありません。しかし築年数が古いマンションでも、立地や管理状態、価格の付け方次第で売却は十分に可能です。この記事では築30年・40年・50年それぞれの特徴と、古いマンションを売るときのポイントを解説します。
古いマンションでも売れる理由
中古マンションの取引では、築年数の古い物件も日常的に売買されています。新築や築浅の物件は価格が高く、手の届く価格帯で立地の良い住まいを探す買主にとって、築年数の古いマンションは有力な選択肢になるからです。購入後に自分好みにリフォーム・リノベーションしたいと考える買主も増えており、内装が古いことは必ずしも大きな欠点になりません。
大阪市内では中古マンション相場が全体として上昇傾向にあり、都心部や駅近のマンションは、築年数が古くても一定の需要があります。古いから売れないのではなく、「古さに見合った価格になっているか」「建物がきちんと管理されているか」が売れるかどうかを左右します。
実際に、築年数よりも駅からの距離や生活利便性を優先して住まいを選ぶ方は少なくありません。
築30年・築40年・築50年で何が違うか
| 築年数 | 主な特徴 | 買主が気にする点 |
|---|---|---|
| 築30年前後 | 新耐震基準の物件が中心。大規模修繕を1〜2回終えていることが多い | 設備の更新状況、次回の大規模修繕の予定 |
| 築40年前後 | 1981年6月より前に建築確認を受けた旧耐震の物件が含まれる | 耐震性、住宅ローン控除が使えるか、給排水管の状態 |
| 築50年前後 | 旧耐震の物件がほとんど。建替えの議論が出ているマンションもある | 建物の寿命、建替えや修繕の計画、修繕積立金の残高 |
築40年を超えるマンションでは、新耐震か旧耐震かが大きな分かれ目になります。新耐震基準は1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物に適用されるため、竣工年だけでなく建築確認の日付を確認することが大切です。旧耐震マンションの売却については別の記事で詳しく解説しています。
古いマンションが売れない理由
築30年のマンションが売れない、築40年のマンションが売れないという場合、築年数そのものよりも次のような要因が重なっていることが多くあります。
- 管理状態が悪い:共用部分の清掃が行き届いていない、外壁や鉄部の劣化が目立つなど、老朽化が見た目に表れている
- 修繕積立金が不足している:積立金の残高が少なく、近い将来に一時金の徴収や大幅な値上げが予想される
- 管理費・修繕積立金が高い:毎月の負担が重く、買主の住宅ローンと合わせた支払いが厳しくなる
- 住宅ローンが組みにくい:金融機関によっては築年数や耐震性を審査で重視するため、買主の資金計画に影響する
- 価格が新しめの物件と変わらない:同じエリアの築浅物件と大差ない価格だと、比べられたときに選ばれにくい
老朽化したマンションが売れない原因の多くは、建物の状態や管理の情報が買主に伝わらず、不安だけが残ってしまうことにあります。
古いマンションを売るためのポイント
管理状態の資料をそろえる
長期修繕計画、過去の大規模修繕の履歴、修繕積立金の残高、管理組合の総会議事録などは、買主が古いマンションを判断するための重要な材料です。管理会社に依頼すれば「重要事項調査報告書」として取得できることが一般的です。きちんと管理されていることを示せれば、築年数への不安を和らげられます。
リフォームは慎重に判断する
売る前に大規模なリフォームをしても、その費用を売却価格に上乗せできるとは限りません。買主が購入後に自分でリノベーションするつもりなら、むしろ現状のまま安く買いたいと考えます。ハウスクリーニングや小さな補修など、費用を抑えた手入れから検討するのがおすすめです。
価格は成約事例で決める
同じマンションの過去の成約事例や、近隣の同程度の築年数の物件と比べて価格を決めます。国土交通省の不動産情報ライブラリでは、地域の取引価格の情報を調べることができます。
買取も選択肢に入れる
室内の傷みが大きい、設備が古いまま、できるだけ手間をかけずに売りたいという場合は、不動産会社による買取も有力です。買取業者は購入後にリノベーションして再販することを前提にしているため、内装の古さを気にせず買い取るケースが多くあります。
古いマンションを売るときの税金
築年数の古いマンションは購入時期も古いことが多く、購入時の売買契約書が見つからないことがあります。取得費がわからない場合は、売却価格の5%を取得費とする「概算取得費」を使うことになり、譲渡所得が大きくなりやすい点に注意してください。譲渡所得は「譲渡価額−(取得費+譲渡費用)」で計算します。長く所有していれば長期譲渡所得(税率20.315%)となり、自宅として住んでいた場合は3,000万円特別控除を使える可能性があります。
古いマンションを買う人が確認する書類
古いマンションの買主は、価格だけでなく「この先も安心して住めるか」を慎重に確認します。売主としては、次のような情報をあらかじめ整理しておくと、問い合わせへの回答がスムーズになり、買主の不安を減らせます。
- 管理規約・使用細則(リフォームの制限、ペットの可否など)
- 長期修繕計画と、直近の大規模修繕の実施時期・内容
- 修繕積立金の残高と、今後の値上げ予定の有無
- 給排水管の更新や、エレベーター・設備の改修履歴
- 専有部分で行ったリフォームの内容と時期
特に給排水管は、築年数の古いマンションで買主が気にしやすいポイントです。共用部分の配管の更新が済んでいるかどうかは、管理会社に確認しておきましょう。
GEEZにできること
株式会社GEEZは、大阪・関西で築年数の古いマンションの売却もお手伝いしています。
- 仲介:売主様だけの立場で、管理状態などの強みを買主に伝え、査定価格帯の上限から売り出します。
- 買取:複数の買取業者から金額を集めて比較します。状態によって売り出し価格のおおむね6〜8割が目安で、早ければ1〜2週間で売却できます。交渉をGEEZが担うため仲介手数料がかかります。
- 賃貸:売却以外に、貸し出す方法もご提案できます。
無料のオンライン査定はメールのみでやり取りし、営業電話はいたしません。
よくある質問
築40年のマンションでも売れますか?
売れます。立地が良く、管理がきちんとしているマンションであれば築40年でも需要があります。旧耐震かどうか、修繕積立金の状況などを確認したうえで、相場に合った価格で売り出すことが大切です。
築50年のマンションは建替えまで待ったほうがよいですか?
建替えは区分所有者の多数の合意と長い期間が必要で、実現するかどうか、いつになるかは予測が難しいものです。保有コストも考え、待つ場合と今売る場合を比べて判断しましょう。
古いマンションは売る前にリフォームしたほうが高く売れますか?
費用を回収できるとは限りません。購入後に自分でリノベーションしたい買主も多いため、まずはハウスクリーニングや小さな補修にとどめるのが一般的です。
購入時の契約書がなくても売却できますか?
売却はできます。ただし取得費が証明できないと、売却価格の5%を取得費とする概算取得費で計算することになり、税金が高くなる場合があります。
参考にした資料
税金・法律の扱いは個別の事情で変わります。最終的な判断は税務署・税理士・弁護士などの専門家にご確認ください。
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